プログラミング必修化! 小学校は何年生から? 言語は教えない理由とは、文部科学省 「プログラミング的思考」の謎

2020年、小学校でプログラミング教育が必修化されます!

来年のことなのに、具体的には何も決まっていない! という実情に迫り、

家庭での心構え、パソコンなどの準備、プログラミング教室にも触れていきます。

こんにちは。元オタク少年のshigeです!




■ 小学校の学習指導要領で、どこまで決まっている?

2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されることは決まっています。でも、具体的なことは何も決まってないのです。要するにガイドラインは示したけど、具体的には各小学校で考えてやってね、ということ。こんなことで、まともに学習は進むのでしょうか?

何をするか具体的に示しても、教える教員のレベルが追い付かないというのが実情のようです。そりゃそうですよね。歳を取った先生と、生まれたときからデジタルネイティブな子どもたちでは、レベルが違いすぎます。無理にカリキュラムを指定すると、教員が困るから、ガイドラインを示すことで精一杯。

先進的な学校では、色々新しいことをやりやすくなったと思います。うまくいけば、事例紹介で取り上げられて一躍有名人になれそうです。先生の世界にも、競争の波が押し寄せてくるのでしょうか?

文部科学省の資料によると、今回実施する「プログラミング教育」の狙いは、こんな内容です。

小学校におけるプログラミング教育のねらい、非常に大まかに言えば、

①「プログラミング的思考」を育むこと
②プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと
③各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること

の三つと言うことができます。

出展:文部科学省「プログラミング教育」より
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htm




■ プログラムは書かない!? 「プログラミング的思考」とは、何をするの?

文部科学省の説明では、プログラミング教育と言いながら、「プログラミング言語を覚えたり,プログラミングの技能を習得したりといったことではなく…」と明記されています。ええっ?

プログラムは書かないの? そじゃあ、何するの?

文部科学省の狙いの1番目にある、「プログラミング的思考」を育むこと、とはいったい何のことでしょうか?

「プログラミング的思考」とは、自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力

出展:文部科学省「プログラミング教育」より
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htm

実際にやりたいことを、コンピュータにやらせるには、どうすればいいか?

一連の動作を動作をフローチャート、データ構造(変数)、通信の概念を組み合わせて表現する、と言えばいいでしょうか。

コンピュータに何ができて、何ができないかを把握した上で、モノゴトを論理的に捉えて、要素分解し、組み合わせを変えたり…

何を言っているか、よくわかりませんね。

だから、世界共通のプログラミング言語があるんです。コードを書いた方が早いですよ!

コードで数行書けば、基本的なことは全部わかる。C言語でもPythonでも、何でもいいので、数行の短いプログラムを書くことから始めるのがオススメです! モジュール化と変数、ループとIF文が分かれば、大抵のことができます。

最近のPythonのAI(人工知能)のライブラリを使えば数行で、こんな凄いことができるのか! と驚きます。自分で書いた労力の何倍、何万倍もの成果が得られるのがプログラミングの醍醐味。そういった体験が、プログラミング的思考を強化させる最良の方法だと思います。




■ プログラミング教育は、理科だけじゃない?? 学年も自由!?

よくある勘違いは、「プログラミング教育」という科目が追加されるわけではない、ということ。じゃあ、理科の中でやるの?というと、それも間違い。

様々な教科や学習の中で、「プログラミング的思考」を取り入れることになっています。

ということなので、プログラミング教育がはじまる学年というのも決まっていないのです。なんちゅう、適当感! そんなんで、ええんか~~~い!? こりゃ、先生たいへんだわ。適当にタブレットのアプリとか使って、触らせておけば、やったことになるのかも。そんなんじゃ、何にも記憶に残らない気がするよ…  はてさて。

A分類(学習指導要綱に例示されている単元等で実施するもの)
算数、理科、総合的な学習の時間

B分類(学習指導要綱に例示されていないもの)
音楽、社会、家庭

C分類、E、F…  (分類がいっぱいあって、大変!)

文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」より
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htm

「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」
https://miraino-manabi.jp/




■ プログラミング教室に、行かせるべき?

プログラミング教室に行かせるかどうかは、子どもの興味によって判断が分かれるでしょう。ピアノやスイミングと同じように、興味もないのに、無理やり行かせても効果はありません。

プログラミング教室には、色々なタイプがあります。

  • スクラッチなどのビジュアルプログラミングが主体のもの
  • プロの世界でも使われているプログラミング言語(Python、C言語、JavaScript、HTMLなど)を扱うもの
  • ロボットやハードなど手で触れたり、動きがあるものを扱うもの

単に用意されたカリキュラムをこなすだけでなく、自分でテーマを決めて調べたり、試行錯誤しながら作り上げ、プレゼン発表までやる教室もあるようです。

自分でやりたいことを決められるかどうか。目的やゴールを自分で決めて、その成果や影響力にワクワクすることこそ、究極のプログラミング的思考かもしれません。

体験会などに参加して、子どもの興味を引き出しつつ、予算との兼ね合いも考慮して決めましょう。

あまり無理せず、小さく始めるのがいいと思います。




■ 家庭でできるプログラミング対策

おうちのパソコンでも、かなりのことができます。

まずは、パソコンに触らせること。タブレットでもいいですが、いづれキーボードとマウスも使うことになるので、早めに慣れておいた方が得策です。 ★ タイピング練習は、こちらの記事が詳しいです! ★

パソコンを触らせるには、自由にブラウザで情報を見ることを許すのが一番です。

プログラミング学習を無料でできるサイトも沢山あります。ブラウザ上からプログラムを組めたり、丁寧に動画で教えてくれるサイトもあります。

この際、親も一緒に学んでみてはいかがでしょうか? きっと子どもの方が学習スピードが早くて、すぐに追い越されます。そしたら、素直に子どもに教えてもらいましょう。子どもは親に教えることで、知識や経験を増やしていきます。教えることこそ、最良の学習なのです。

いきなり高い教材やソフトを揃えるのではなく、無料の素材を使いながら、パソコンとプログラミングの世界に慣れることから始めましょう。投資するのは、子どもから「これがどうしても欲しい!」と言われてから考えても遅くないです。

ではまた、続編を書くかもしれないので、お楽しみに~!