米国NASAの小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」が大活躍。小惑星から岩石が宇宙に放出されている!? という観測結果が!! そんなことが信じられるでしょうか?
小惑星と言えば、小さい岩石の集まり。地球が誕生したころの石のカケラが集まってできた。静かに宇宙を回っている、宇宙の化石みたいな天体です。 そんな小惑星が今もなお活動して生きている!? ちょっと不思議な気分です。
日本の小惑星探査衛星「はやぶさ2」は大活躍して、地球へ帰還モード。新しいニュースが少なくなり寂しくなっていたところ。今年2020年は米国NASAの小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」が小惑星「ベンヌ」に着陸する話題で盛り上がりそうです。
あ、そうそう、今年2020年の年末には日本の小惑星探査衛星「はやぶさ2」が地球に戻ってきます。年末はまた「はやぶさ2」の話題で盛り上がれそうです。ワクワクしますね~!
おはようございます。元オタク少年のshigeです。今日は朝から、小惑星の謎に迫ってみたいと思います。
小惑星「ベンヌ」とは?
小惑星とは、太陽の周りをグルグル回っている小さい天体です。地球と同じくらいの軌道を回っている、地球の兄弟かもしれない小惑星が調査の候補になっています。地球から遠いところにある小惑星に探査機を送り込むには凄く大きなロケットが必要だったり、まだ技術的に難しいんです。予算の問題もあるかも。お金持ちが投資してくれれば、もっと遠いところの探査もできるんですけどね。
小惑星「ベンヌ」が地球に衝突する!? 確率は0.07%
小惑星「ベンヌ」の直径は560メートルくらい。地球に近い軌道で、太陽の周りを回っているので、地球に近づくこともある。小さいですが、もし地球に衝突すれば、人類滅亡の危機!
そう実は、小惑星「ベンヌ」は地球に衝突する可能性が最も高い小惑星と言われています。2169年から2199年までの間に8回、地球に接近することが分かっています。でも、実際に地球に衝突する確率は最大でも0.07%程度。ほぼ大丈夫!? でも、飛行機が墜落する確率よりは高そう。微妙な確率ですよね。
もっと詳しく調べれば、正確な確率を計算できるし、ほぼ大丈夫ということもわかるかもしれません。そんなこともあって、小惑星「ベンヌ」をもっと詳しく調べなければ、ということになったのかもしれません。
NASA小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」の計画
米国NASAが打ち上げた小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」は2019年に到着して小惑星「ベンヌ」に到着し、現在、詳細な調査をしています。
2020年8月に小惑星「ベンヌ」からサンプル採取
今年2020年8月に小惑星「ベンヌ」の地表に着陸して、サンプルを収集する計画です。サンプルの量は最低でも60g以上、最大で2kgというから、ビックリ。日本の「はやぶさ2」が採取したと見られるサンプルは1g未満。桁が違います。多ければいいってもんじゃないですけどね。
2023年9月に地球へ帰還予定 NASA小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」
その後も順調なら、2021年にベンヌを出発、2023年9月に地球へ帰還予定です。
出典:小惑星ベンヌのサンプル採取は2020年8月。地点は「ナイチンゲール」に決定
https://sorae.info/space/20191213-bennu.html
小惑星「ベンヌ」が岩石、粒子を宇宙空間に放出している!
今までの探索でわかった驚くべき事実は、小惑星「ベンヌ」の表面から宇宙空間に向かって粒子が放出されているということ。粒子と言っても、バスケットボールくらいの大きさのものもあると言うから、それはもう岩石ですよね!
岩石放出の仕組み、メカニズムはまだわかっていないそうです。
オシリス・レックスのチームは、これまでにベンヌの表面からの粒子放出を確認。粒子放出の原因はまだ特定できていない。
2019年1月には、ベンヌから宇宙空間にセンチメートル規模の粒子が100ほど放出されるところを、オシリス・レックスに搭載された航法カメラが3回とらえた。探査機はかなりの数の粒子がベンヌの周りを蚊の大群のように回っているところも観測している。粒子の軌道がさまざまなのは、粒子放出がベンヌでは一般的な現象であり、小惑星表面の特定の2〜3カ所ではなく、いたるところで発生していることを示している。
出典:WIRED 小惑星「ベンヌ」は、“くしゃみ”をするように岩石を宇宙空間に放出している
https://wired.jp/2020/01/13/no-one-knows-why-rocks-are-exploding-from-asteroid-bennu/
バスケットボール大の岩石の噴出を何度も観測!
小惑星ベンヌの表面から岩石が放出されているのは間違いないようです。生きてますね!
OSIRIS-RExは1月1月11日から2月18日までの5週間に少なくとも11回、バスケットボール大の”粒子”を毎秒数cm~数mの速度で噴出する現象を起こしました。
出典:NASA、小惑星ベンヌの 粒子放出 を調査中。サンプル持ち帰れば「ほぼ確実に小惑星の理解深める」
https://japanese.engadget.com/2019/12/10/nasa/
粒子放出の仕組み、3つの可能性
もう止まった静かな世界と思われていた小惑星。それが活きている、とすれば、何か動かす仕組みがあるはずです。何かのエネルギーが働いている。それは何か? 元オタク少年も、ワクワクします。しませんか? こういう不思議な現象をみると、なぜか無性に解明したくなるんです!
1.流星体が衝突した可能性
宇宙空間から小さい塵のようなものが飛んできて、衝突する。クレーターができるほどの大きな衝突ではないけど、表面の石が飛び散っていく。小さい塵でも、速度が尋常じゃないので、衝突エネルギーはとっても大きい。この可能性は無くはないかな。という感じです。
でも、こんな小さな小惑星に、そんなに頻繁に衝突が起きるか。ちょっと疑問です。想像しがたいことが起きるのが宇宙とも言えますが。どうなんでしょう?
2.太陽の熱で温度差が繰り返され、岩石が破壊する可能性
太陽の光で100℃を超えることもあり、影になった部分では温度がマイナスになることもあるそうです。この温度差が繰り返されることで、岩石にひび割れが入って、勢い余って、飛び散る。この可能性はかなり高そうな気がします。
3.水蒸気が噴出する可能性
2番目の可能性と関連しますが、太陽の熱で水の成分が温められ、噴出するエネルギーで岩石が飛び散る。これは、かなり大量の水が必要な気がしますが。水の量によっては可能性があるかもしれません。そもそも、小惑星「ベンヌ」にどのくらい水が含まれているのか、まだよくわかっていません。
そんなこんな期待を膨らませてくれる、岩石放出という予想していなかった展開。今後の観測やサンプルリターンの成果で解明されるといいですね。
出典:ベンヌで観測された粒子放出の原因は? 3つの可能性が示される
https://sorae.info/astronomy/20191210-bennu.html
ということで、色々調べたけど、今後のお楽しみ!
ということになりました。日本の小惑星探査衛星「はやぶさ2」に続き、米国NASAの小惑星探査衛星「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」も大活躍。今年はますます小惑星から目が離せません。
ではでは~!