【入門】リブラ(Libra)の問題点とは? Facebookが仕掛ける仮想通貨戦略

最近ニュースでよく取り上げられる仮想通貨のリブラ(Libra)について、まとめておきます。

リブラ(Libra)の問題点とは何なのか、どうしてそこまで騒ぎになるのか、解説します。

■ リブラ(Libra)とはフェイスブック(Facebook)が発行する仮想通貨

仮想通貨といえば、ビットコインやイーサリアムが有名です。

Facebookとは言え、今頃になって、独自の仮想通貨を発行して、みんなが使うようになるのでしょうか?

フェイスブック(Facebook)のユーザー数は、現在、世界で約27億人。全人口の1/3が使っている計算になります。世界一のSNSと言えるでしょう。

そのFacebookユーザーが簡単に使えるようになるとすると、一気に現在主流の仮想通貨を追い抜く可能性も無いとは言えません。

■ リブラ(Libra)は価格変動しにくい(安心して使える仮想通貨)

リブラ(Libra)は米ドルなど主要通貨と自由に交換することができます。外貨預金や海外旅行に行くときに両替する感覚です。

一般的に仮想通貨は発行量が少ないため、変動が激しいというデメリットがあります。ここにFacebookが目を付けました。Facebookの潤沢な資金を元に、仮想通貨リブラ(Libra)の交換レートが変動しにくい仕組みを作るというのです。

この仕組みの詳細がまだよくわからず、主要通貨(米ドル)などの価値にも影響があるのでは、などと噂され、問題になっています。今の段階では、よくわからないから心配ということです。

ビットコインなどは価格が乱高下するため、投機目的では魅力がありますが、通貨として使う場合は不安があります。リブラ(Libra)の狙いは、安心して使える仮想通貨、ということでしょう。



■ リブラ(Libra)の問題点とは? 通貨コントロールの危機、危険!?

現在のニュースでは、リブラ(Libra)が普及すると、主要国の通貨コントロールが効かなくなると問題視されています。

どういうことでしょうか?

今のところ、主要通貨に連動するようにコントロールすると言っていますが、これが出来るということは、リブラ(Libra)だけ価格変動しないようにコントロールすることも原理的には可能ということを意味しています。

Facebookの潤沢な資金と、主要国の中央銀行が持つ資金との闘いということです。

■ リブラ(Libra)は送金手数料が安い 銀行の中抜きも起きる!?

リブラ(Libra)を使うメリットは、個人間の決済や企業間の取引で、銀行が介在しない安い手数料が大きいでしょう。

海外への送金では、通貨の両替手数料も省けます。

銀行を通さず、送金や決済ができてしまいます。ということは、銀行が不要になる。これは、銀行も黙っているわけにはいきません。政府に圧力をかけて、何としても止めようとするでしょう。

■ 大手カード会社も提携するリブラ(Libra)の魅力とは?

VISAやマスターカードなど大手カード会社もリブラ(Libra)との提携を予定しています。つまり、リブラ(Libra)の口座にお金を入れておけば、クレジットカード決済にも使えることになります。これは、とっても便利ですね。

今までの仮想通貨は、使えるお店が限られていました。リブラ(Libra)なら普通に、どこでも使えるとなると、かなり便利そうです。



■ リブラ(Libra)が実際に使えるのは、2020年前半

現在、米国下院の公聴会など、国家レベルの調査が行われています。うまく調整できたとして、来年2020年の前半に使えるようになるか、どうか、ということです。

まだまだ、先の話ですね。

■ 実は、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)も同様の仮想通貨を準備中…

アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)も同様に潤沢な資金を持っています。噂では、同様に仮想通貨を発行しようと準備中とか。

こうなると、どこの会社が一番お金を持っているか、という勝負になってきます。株の時価総額だけでなく、信用のレバレッジを掛けた額が影響する可能性もあります。

誰が一番信用できるか。もう米国政府や中央銀行ではないのかもしれませんね。

今のところ不確実な情報ばかりですので、あまり神経質にならず、長期的視点で見守るのがいいと思います。

ではでは。